Category : 不動産投資
お持ちの一棟物件を民泊用に転用し、収益率アップを狙う投資家が急増しています。この多くの場合は、民泊運営会社を利用し、宿泊客が支払う宿泊料金が収入源となります。今回は、都市型のアパート、マンションにおける民泊サービス運営について解説いたします。
メリット
まず第一に、民泊投資にはまず「収益性が高い」という長所があります。民泊投資では、宿泊料金を自分で自由に設定することができます。民泊運営会社に委託をした場合でも、実際の家賃の約2〜3倍の相場の賃料(宿泊料金)を受け取れることが多くあります。
また、物件に対する自由度が高いところもメリットではないでしょうか。賃貸借契約を結ぶわけではありませんので、自由なタイミングでの取り壊しや改装が可能です。
デメリット
民泊投資のデメリットの一つに「準備に時間を要する」ことが挙げられます。ここも民泊運営会社に委託することも当然可能です。もしも、自ら準備を進める場合、収益が手元に入るまでの時間の計画を立ててから始めることをオススメしています。民泊を始める際には、物件選びや家具・家電の準備、さらには都道府県知事への届け出など、色々な段階での準備が必要です。
リスクとしては、「近隣住民とのトラブル」も頭に置いておく必要があります。これを避けるためには、民泊施設のルールを明確にし、事前に宿泊客に共有することが大切です。
常時、民泊物件として貸し出す場合には旅館業法としての民泊を適用することとなります。これには許可が必要となり、また登記上の用途を住宅からホテル・旅館に変更する必要があります。この場合には、ホテル・旅館の運営できる地域(用途地域)内の物件であるかを明確にする必要があります。建築計画科もしくは地域の用途地域マップから以下の地域に該当しないか確認してみてください。(該当する場合は、残念ながら許可が取得できません。)
上記が確認できた後は、周辺見取り図と物件の図面を準備して、民泊運営会社に相談・委託してみましょう。
特に民泊需要として盛り上がりを見せている大阪や京都は特区民泊の適用が可能です。これは上記の旅館業の取得が必要ありませんので、比較的簡易に民泊を始めることが出来ます。マンション一室に関しても、マンションの規定で民泊可能な場合は、以下の条件に当てはまることだけが必須条件です。
・2泊3日以上の滞在が必須条件
・床面積が25㎡以上必要
・宿泊日数に上限なし
民泊業者に委託する場合は以下の2つの料金形態が一般的です。
・月額制
・成功報酬制
月額制の固定賃料を設定する場合は、物件賃料を日割り計算し、その2〜3倍の金額が1日の宿泊料金に該当すると言われています。
・完全代行サービス会社への手数料:15~30% ※平均的には20%前後が多いです。
・維持費(消耗品費・通信費・光熱費など)
稼働率は7割程度で計算して、シュミレーションをしてみましょう。
繰り返しにはなりますが、まず❶マンションが位置する用途地域❷マンションの管理規定をチェックしてみましょう。ただし、年間の宿泊日数が180日以下の場合は許可は必要なく役所への届出のみで足ります。
民泊の用途によって、どの種類の民泊を選んでいくのが良いかを検討してみてください。
2023年8月までの情報を元にした説明を行いましたが、政府の方針に合わせて、民間企業も積極的な取り組みを進めています。みずほ銀行などの大手銀行がAirbnbと提携するなど、新たな展開が広がっています。また、楽天グループの傘下でも新たな民泊事業が始まるなど、民泊市場への関心が高まっています。さらに、金融機関が民泊向けの金融商品を提供するなど、新たなビジネスチャンスも広がっています。
これからも民泊市場は盛り上がりを見せるでしょう。新たな法改正が行われる可能性もあり、今後も注目が必要です。この動きをしっかりと見守っていきましょう。
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